ITP(Intelligent Tracking Prevention) とはApple社が開発した、ユーザーが希望しないトラッキングを防止する仕組みです。
アフィリエイトにおいてASPが成果を測定する仕組みとしてCookieを利用しますが、そのCookieの取り扱いについても制限を受けることとなりました。
ASPがセットするCookieの種類は「サードパーティーCookie」と言われるものとなります。
2018年09月28日時点でITPのバージョンは2.0となり、iOS12並びにmacOS Mojavaに含まれるインターネットブラウザ「Safari」に実装されています。
特にiOSは日本でも大きなシェアを持つ iPhone や iPad に搭載されるOSであり、Safariはその標準ブラウザとなるためアフィリエイトへの影響が懸念されるものとなりました。
#現時点ではその他のOSやブラウザではITPのような制限は実施されていません。
ITPのバージョンによる動作の違い
・ITP 1.0
ブラウザにセットされたサードパーティーCookieは24時間以内であれば、読み込みが可能です。
アフィリエイトにおいてはクリックからコンバージョンまで24時間以内であれば成果が計測可能、ということになります。
・ITP 2.0(2018年09月28日実施)
ブラウザにセットされたサードパーティーCookieは即座に削除されます。事実上セットされない事になりますので、読み込むこともできません。
アフィリエイトにおいてはサードパーティーCookieを利用した方法では成果計測が出来ない事を意味します。
対策について
ASPと広告主様。代理店様が協業して対策を行う必要があります。
対策方法の1つとしてはASPがサードパーティーCookieではなく、広告主様サイトのドメインのCookieに計測のための値をセットします。
このCookieは「ファーストパーティーCookie」と言われるものになります。
ファーストパーティーCookieの場合はITP2.0の制限を受けないため、アフィリエイトにおいても成果を計測することが可能となります。
アフィリエイターの皆さんが留意できる事としては、ITP対応済みの案件に取り組む事になります。
なお、ASP各社ではITP対応されている案件が分かるようになってるケースが多いようです。
(成果報酬額に対する対応完了比率:約87%(2018年8月末時点))